奈良県南東部・吉野川の源流に位置する川上村。ここは関西きっての林業の聖地。約500年前から植林が進められ、吉野杉、吉野檜の主産地として栄えてきました。そんな川上村に移住する人が増えているのだそう。子育て対策が手厚く、アーティストが暮らす拠点もあると聞いて早速取材。川上村の取り組みについて、奈良県川上村役場 定住促進課の杉田さんにお話を伺いました。

奈良県川上村

奈良県川上村

奈良県川上村ってどんなとこ?

川上村の人口は、現在1600人あまり。村の基幹産業は今も林業です。吉野林業発祥の地として知られ、人の手によって育てられてきた美林の奥には、手付かずの自然も残されています。川上村では、この貴重な天然林を後世に残すため、三之公川流域の約740haを購入し「水源地の森」として守っています。交通が不便そうにみえる川上村ですが、大阪市内から90分。2003年には、川上村を縦断する吉野町から上北山村へと至る国道169号線の利便性がよくなったことで、観光客の増加も見込んでいます。

川上村MAP

吉野町まで車で30分、橿原市へは40分程度で、川上村から通勤する人も。大阪市内も車で1時間半の好アクセス。

移住するなら知っておきたい
奈良県川上村の暮らしのポイント

その1 「川上村に住みたい人」と「後継者を求める人」を橋渡し

安心して新しい暮らしを始めてもらうためには、まず安定した収入を得てほしいと、村役場では、昨年「働く場」を紹介するサイトをオープンしました。後継者不足が案じられている林業のほか、ホテルでのサービス業、木工の製造業など4業種の仕事情報を掲載。後継者を求める事業主は多く、例えば、村に1ヶ所しかないガソリンスタンドの経営など、求人はこれからも増える見込み。職を探したい移住希望者とうまくマッチングしていきたいと役場も意気込んでいます。さらに多くの求人情報を公開できるよう準備中です。
■川上村の「職」情報 (→外部へリンクします)

川上村・大滝ダム

2013年に半世紀を要して完成した大滝ダム。吉野川の「源流」であるとともに「水がめ」でも。

その2 快適な古民家暮らしをしたいなら補助を活用
シェアハウスも見逃せない物件のひとつ

大阪市内から車で1時間半というアクセスの良さも手伝い、川上村に空き家を求める問い合わせは増加中。2007年に「空き家バンク」を開設し、住まいも楽に探せるように。人口1600人あまりの村に毎年2組程度、累計21組50人が利用して移住につながっているそうですよ。また当初は、「古民家に憧れて住んでみたけれど、やはり使い勝手が悪く住みづらい」と定住に至らないことも多かったのだそうです。役場ではそんな要望にも速やかに応え、2010年には改修の支援制度を導入。定住するUJIターン者を対象に、住宅の新築、購入または改修する場合、補助対象費×補助率10分の1の補助を受けられるようになりました。

さらに、若者単身者へのシェアハウス「川上の家」もご紹介したい取り組み。川上村では、田舎暮らしや起業、職を求めて移住を考える20~30代の若者のためにシェアハウスを目下、建設中(定員5人)。「川上村での生活基盤を作るきっかけにしてほしいですね」と杉田さん。来年(2016年)春からの入居開始が楽しみです。

川上住まいるネット(奈良県川上村役場が行う「空家バンク」) (→外部へリンクします)
川上村UJIターン住宅支援事業――借りた家の改修を支援 (→外部へリンクします)
若者単身者へのシェアハウス「川上の家」 (→外部へリンクします)

かみせ祭

川上村役場周辺で毎年お盆の頃に開かれる夏祭り。目玉は、ダム湖から打ち上げられる花火。

 

その3 川上ingツアー(移住応援ツアー)で川上村を知ろう

2014年から始まった「川上ingツアー」も注目したいポイント。これまで行っていた「田舎暮らし紹介ツアー」をバージョンアップさせ、川上村の仕事や住まいの紹介はもちろん、保育所の見学会なども実施する予定。移住を考える方にとって、より具体的で実用的なプログラムといえます。先輩移住者の体験を聞くこともできるので、子育てについてなどいろいろ相談できますよ。昨年度に実施された2回のツアーには、20~40代の比較的若い世代が参加。すでに2家族が移住されたそうです。木工品生産の仕事も得て、憧れの田舎暮らしを順調にスタートさせています!

川上ingツアー (→外部へリンクします)
次回開催予定 11/7(土)・8(日)
※1泊2日または各日いずれかでもOK

その4 子育ては地域みんなで。
「ちびっこ増やし隊」もやさしくサポート

川上村が子育て世代にとって理想の環境といえるのは、豊かな自然ばかりではないんです。地域のお母さんたちが、みんなで村の子どもたちを見守ろうと「ちびっこ増やし隊」を結成しました。facebookページを立ち上げて、イベント企画や悩み相談にと活発に活動中です。子どもが少なくなってきたことに危機感を感じたお母さん方が自主的に行っている取り組みで、小さなお子さんから高校生まで、愛情あふれる環境で成長しているようですよ。また保育料が何歳でも月5,000円(もちろん待機児童はゼロ!)というのも共働き世帯には嬉しい限り。2歳までの誕生日に「子ども祝い金」を交付したり、習い事の月謝を助成したりと、役場でも村の財産である子どもたちのために、独自の制度充実に努めています。

その5 自然の力をアートにも―「匠の聚(たくみのむら)」

村の自慢のひとつが「匠の聚(たくみのむら)」。自然と芸術と人が融合し、新しいアートを創造している施設で、地元の方だけでなく観光客も多く訪れています。また、全国各地から8人のアーティストたちが森の中のアトリエに移り住み、創作活動を行っています。広い施設内には、宿泊できるコテージ棟や、芸術家の居住、創作としてのアトリエ棟のほか、村の管理棟としての機能も併せ持つセンター棟には、芸術家の作品の発表展示室なども。川上村の自然が育んだ作品を鑑賞するもよし、陶芸教室やセミナーに参加したり、喫茶や軽食もできるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

匠の聚

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村を活性化させたいという行政・住民が一体となった取り組みが功を奏し、田舎暮らしをしてみたいという若い世代から注目されはじめている川上村。
「人口減少は村の課題。1970年頃には6000人だった村の過疎化が急速に進んできたのは、少子高齢化によるものだけでなく、吉野川のダム建設事業によって離村を余儀なくされた世帯も多かったこともあります」と杉田さん。フレーフレー川上村!世界遺産の高野山や吉野・大峯、熊野古道へも近いので、ぜひ奈良県川上村に遊びに行ってみませんか。

奈良県川上村 空家バンクの物件をピックアップ!

川上村には、「田舎暮らしをはじめたい」というお問い合わせも増え、今後は、空き家の情報提供だけでなく、借りたい人と貸したい人の不動産仲介も行っていくそう。下記の参考物件をチェックして、あなたらしい住まい探しのきっかけにしてみてくださいね。
■住まいるネット(奈良県川上村役場が行う移住希望者向け行政サービス)(→外部へリンクします)

PICK UP その1
森林の恵みと、涼感あふれる川面のせせらぎを感じて

吉野川に注ぎ込む谷川筋にある東川(うのがわ)地区。夏は、川遊びの家族連れでにぎわいを見せます。広縁で、昼寝をしたり、スイカを食べたり。おばあちゃんちに遊びに行ったときのような懐かしい暮らしが待っていますよ。

物件その1 外観

物件その1 内観

物件その1 間取り

■物件情報
賃貸価格:1万5千円/月(区費:2万円/年、水道加入金:1万円)
構造:木造平屋建て(6K)
延べ床面積:173.47㎡
設備:電気/有 水道/公共水道 ガス/プロパンガス
風呂/プロパンガス、トイレ/簡易水洗トイレ
駐車スペース:あり
その他:家主が一部を物置として使用

PICK UP  その2
広々とした敷地にたたずむ風情ある物件。畑付きです。

吉野の奥座敷の風情ただよう落ち着いた地区、東川(うのがわ)。物件は、風呂など改修が必要な箇所もありますが、昔ながらの風情ある建物。敷地内には広々とした畑もあるので、家庭菜園も楽しんでくださいね。

物件その2 外観

物件その2 内観

物件その2 間取り

■物件情報
賃貸価格:1万円/月(敷金・礼金なし、区費:2万円/年)
構造:木造平屋建て(6K)
延べ床面積:72.65㎡
設備:電気/有 水道/公共水道 ガス/プロパンガス
風呂/プロパンガス トイレ/簡易水洗トイレ
駐車スペース:敷地内にあり
※掲載している物件はいずれも2015年9月時点での情報です。
※上記は村の参考物件として掲載しています。
※物件への問い合わせは、奈良県川上村 定住促進課まで。

【移住の相談】
奈良県川上村 定住促進課
TEL.0746-52-0111
FAX.0746-52-0345
teijyu@vill.nara-kawakami.lg.jp

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