「農業したい」「田舎で暮らしたい」と考えていても、実際、「農業をはじめるための費用がない」「農業の経験や知識がないので不安」「地域の方々とうまくコミュニケーションとっていけるか」「家族が賛成してくれるのか」などなど、立ちはだかる問題はさまざま。

そこで今回は、先立つモノはまずお金!ということで 新規就農を考えている方に、一番大切な“お金”や条件のお話をいたします。
お金がかかるというイメージは持ってしまうのは仕方がないのですが、その数字をもう少し具体的に把握しないとなかなか行動に移すことはできません。
農業をはじめるための第一歩として、お金について、意外に知られていない補助金等の制度について参考にしてみてください。

CIMG3360 (1024x768)

新規就農をするのに一体どのぐらい費用がかかるの?

育てたい作物によってかかる費用は変わってくるのですが、その内訳として、

  • 農地の購入、もしくは借り入れ
  • 機械・施設の購入、もしくは借り入れ
  • 住宅の購入、もしくは借り入れ
  • 当面の生活費

などに費用が必要となってきます。
全国農業会議所が全国の新規就農へとったアンケートでは、新規就農者が用意した費用の平均は約528万円。
しかし、新規就農に実際に掛かった費用は、平均約774万円と、用意した費用を上回ることがわかります。

補助金
※単位 万

1000万円近くの費用を用意するのは簡単なことではありません。
また少ない費用でも成功する人はいますが、何と言っても相手は自然。
最終自給自足で何とかなるかなー、と思っていても全く作物が取れないことがあったり、費用をかけて作ったビニールハウスが台風で飛んでいったり・・・と、立ちはだかる問題は千差万別。
家族がいれば尚更、手元にある程度の費用を置いた状態で、新規就農に挑みたいですよね。

そこで、次は用意する費用をどのように工面すれば良いかについてご紹介いたします。

新規就農時「青年等就農支援資金」について

「青年等就農支援資金」とは、簡単に言うと新規就農しようと考えている新規就農希望者に対して就農開始時に必要な費用を国が無利子で融資してくれるという制度です。
こちらは農林水産省が設けている新規就農者向けの無利子資金制度で、平成26年度から制度が新しくなり、より活用しやすくなりました。
またこの援助を受けるためには、「農業経営の目標等を定めた就農計画」を作成し、都道府県知事に認定を受けた、「認定就農者」になる必要があります。

以下に「青年等就農支援資金」を受けるために抑えておくべき点をご紹介します。

●支給対象者条件
「青年等就農支援資金」は、支給対象者が限られており、以下が対象者条件となります。
こちらは就農計画認定申請時の年齢が基準となりますのでご注意下さい。

  • 青年(原則18歳以上45歳未満)、知識・技能を有する者(65歳未満)、これらの者が役員の過半を占める法人
  • 農業経営を開始してから一定期間(5年)以内のものを含み、認定農業者を除く

●必要な手続き
手続きについては、農業経営の目標等を定めた就農計画を作成する必要があり、その他にも以下の様な書類が必要となります。

  • 借入申込希望書
  • 経営改善資金計画書
  • 認定就農計画の認定書(写し) 等

詳しい就農計画の書類の作成等については、各都道府県青年農業者等育成センター又は 地域の普及指導センター等にご相談下さい!

●補助金の使途内訳
支援される補助金の使途はあらかじめ定められています。以下の内容に見合わなければ支援が受けれない可能性もありますので、どのようなものに補助金がつくのか、を参考に新規計画を立てましょう。
また農地や設備等にかかる費用には補助金はおりますが、あくまで経営開始時に必要な費用に対してですので、当面の生活費や住居費については充てられません。注意が必要です!

  • 農地・牧野の改良、造成に必要な資金
  • 農地・採草放牧地の賃借権等の取得に必要な資金
  • 果樹の植栽、育成に必要な資金
  • オリーブ・茶・多年生草本・桑・花木の植栽、育成に必要な資金
  • 家畜の購入、育成に必要な資金
  • 次に掲げる費用の支出に必要な資金 ・ 農機具、運搬用機具等の賃借権の取得に必要な資金
    ・ 創立費、開業費等に計上し得る費用に充てるのに必要な資金
    ・ 農薬費、肥料費、飼料費等に充てるのに必要な資金
  • 次に掲げる施設の改良、造成、取得に必要な資金
    ・ 農舎、畜舎、農機具及び運搬用機具等
    ・ 農産物の生産、流通、加工又は販売に必要な施設等

●補助金の詳細
借り入れられるのはわかったけど、一体いくら借りれていつまでに返せばいいの?ということで以下に補助金の詳細を記載します。
実質無利子・無担保で借り入れ可能ですが、借りたものはしっかり返していかなくてはいけません。
返済の期限も必ず念頭に入れて、就農計画を立てましょう。

  • 貸付利率:無利子
  • 借入限度額:3,700万円
  • 償還期限:12年以内
  • 据置期間:5年以内
  • 担保等:実質無担保・無保証人

※参照 農林水産省HP 【新規就農者向けの無利子資金制度について】
http://www.maff.go.jp/j/new_farmer/n_kasituke/syunou_shikin/index2.html

費用が不足しているけど、就農したい!

新規就農にかかる費用と補助金の額をしっかりと把握し、実際自分でどのぐらいの費用を捻出できるのかを知ることが、新規就農への近道!
新規就農にかかる1000万円近い費用も、この補助金さえゲットできれば、不安なくまかなう事が可能になるのではないでしょうか。
お金がなくて、新規就農を諦めていた方もぜひこの制度を活用し、しっかりと計画、家族や身内の理解を得て、新しい生活の一歩を踏み出してくださいね。

補助金

参考
農林水産省:農業を始めたい皆さんを応援します!
農林水産省:青年就農給付金

関連記事