スタッフ杉谷です。今春、ファームビズでご紹介した「牛と土~福島、3.11その後」がJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)&講談社ノンフィクション賞を受賞。9月5日、京都で祝賀講演会を開くとのご案内を頂き、お邪魔してきました!

著者プロフィール:眞並恭介(しんなみきょうすけ)ノンフィクション作家。1951年、大阪府生まれ。出版社、編集プロダクション勤務を経て、1992年にライブストーン株式会社を設立、代表取締役。著書に『セラピードッグの子守歌─認知症患者と犬たちの3500日』。

著者プロフィール:眞並恭介(しんなみきょうすけ)ノンフィクション作家。1951年、大阪府生まれ。出版社、編集プロダクション勤務を経て、1992年にライブストーン株式会社を設立、代表取締役。著書に『セラピードッグの子守歌─認知症患者と犬たちの3500日』。

現地の映像を見ながらの講演会も。今の福島を知る機会に…。

「牛と土~福島、3.11その後」は、福島の警戒区域で被ばくした牛と、その牛を世話し活かし続ける牛飼いたちを描いたルポです。著者はノンフィクション作家の真並恭介さん。
(詳細はこちら: https://farmbiz.jp/magazine/topics/ushitotuchi/)。

祝賀会は、町家をリノベーションした多目的施設「遊子庵」で行われました。冒頭で真並さんは、「今も福島には通い続けています。せっかくなので、今の様子を皆さんにお伝えし、土や生きものについて語り合う場にしたい」とあいさつ。現地取材の映像を交えながら、警戒区域内の様子を解説してくれました。

牛と土受賞01

左が真並恭介さん

映像では、飼い葉桶に首を突っ込んだままミイラ化している牛の頭や、普通ならそっちには向かないであろう関節がねじれた状態で朽ち果てた牛の姿など、本には掲載していない悲惨な画像もありました。また海側を走る道路が途中2、3mほど陥没…というより道路そのものが崖の下へ落下していたり。そこだけ時間があの日で静止しているようでした。

意外だったのは、真並さんが通い詰めた牧場。(ここが警戒区域?)と思うほど、生命力があり、ほかの画像とは雲泥の差がありました。人が定期的にでも世話をすればこうも保たれるのかと驚くばかり。元気な牛たちが悠々と歩き、ムシャムシャと草をはみ、のどかな風景が広がっています。適度な草丈に保たれた牧場は見た目は健全そのもの。帰還困難区域の牧場で、牛は生きて被爆し続け、商品にならないとわかっていても生かそうとし続ける人が、今もいることを多くの人に知って欲しいと願うばかりです。

牛と土3

変化がないとニュースにならず、薄れていく。3.11を風化させないことが大切。

ちょうど次の日から東北旅行に行く予定だった私。祝賀会では、被災地に詳しいカメラマンの方もいらっしゃったので情報をいただき、気仙沼、陸前高田に行くことに。折しも、その日、楢葉町が警戒区域解除となり、夜の報道番組では町に戻ってくる人、戻ってこない人がニュースになっていました。警戒区域では、みえない汚染は今も続いているけれど、今後も福島のことは心にとめていきたい。貴重な映像、お話ありがとうございました。